いじけた…子供みたい……


いつもはもっと俺様なくせに……ちょっと弱気


何このギャップ



「フルコースっていったらエッチまで入んだよ」

「ばか」


かずまの指が思い立ったようにアタシの体のラインを辿りだす


アタシはその優しい腕の中をすり抜けた


「ダメ」


かずまの指が慌ててアタシの腕をつかむと、今度は正面から抱きすくめられた


「ダメじゃない」

「生徒だし」

「それは、関係ない」

「関係ある」

「どうせあと数週間だけだろーが」

「そうだけど……けじめなの、けじめ!」

「けじめ?」

「そう」


かずまは名残惜しそうに少し腕の力を緩めた



「この状況で、この俺にお預け食らわせるつもりかよ」

「この俺にって……」


拒まれて

怒ってるような

切ないような

なんともいえない表情を浮かべている


「とにかく……実習が終わるまでダメ!」


と言い切ると、いつもの冷ややかな色が彼の目に宿った