ちょっと、タンマ


なんで時間確認???


「9時45分だけど……なんで?」


携帯で時間を確認して伝えるけれど、嫌な予感がビンビンして背中がうすら寒い


「今日は女の子と遊ぶって言ってきたんで、10時にお父さんが駅まで迎えに来てくれるんです」


……マジでか


「なので、そろそろ行かなきゃ、デス」


……マジなのか




ズルズルと全身から力が抜けていく

もう、何もかも予想外の展開




俺、かわいそーーー




言葉をなくしていると、ルリちゃんが不安げな視線を寄越してくる



丸い目とやわらかそうな頬

ちょこんとついたあごの下に手を持っていってくすぐった


「はい、ゴロゴロは?」



指先で玉をころがすようにあごをさわさわすると、おかしそうに目を細めたルリちゃんが



「ゴロゴロ」


と、猫語を話す



…………飼いたい



猫じゃらしで鼻のあたりをいたぶってやりたい

写メ撮って待ちうけにしたい

猫かわいがりしてやるのに

んで、抱きしめて寝てやるのに



……と、そこまで考えた時、ベッドの中からするりと逃げていく猫の姿がいとも簡単に想像できて、俺はまた苦笑した