「だから、俺の彼女になって欲しいって思った」


彼女曰く菅野美穂風の髪を撫でる


「大人に、なりたかったんだ?」



そのまま彼女の頬に指先を移動させると、離れるように顔を引かれた

逃がさないように、あごに指を添える



「だったら、……先に進ませてよ」

「で、でも……」



もう、妄想の暴走はさせねーし



唇を重ねると、りんごの香りが強く匂った


「……りんご?」

「……あ、えっと」


ルリちゃんが口を動かして、ピンクの唇を割って舌を差し出した

そこに小さくなったキャンディーが乗っかっている

俺が「飴……」とつぶやくと恥ずかしそうに舌を引っ込めた



「さっき、受付に置いてあったサービスの飴を……」




前置きもなく再びキスをして舌を差し込むと、あっさり飴を奪い取る


唇を離すとガリガリと飴を噛み砕いて飲み込んでやった


「なあ……大人に、ならない?」

「え?」


チュっとキスをした後、胸に抱えるように引き寄せた


「あの……先輩」

「名前で呼んでよ」

「……えっと」

「シンゴでもシンくんでもいいから」



彼女は黙って……また妄想の世界へと片足を踏み入れているようだった