彼女はゆるゆると首を左右に振った


……癪に障るけど、ほっとする



「あきれちゃいましたか?」

「うん、まあね」

「……そう、ですよね……やっぱりアタシなんて」

「そうじゃなくて」



暴走女子か
妄想で暴走するタイプか



「なんか、いつ先輩に飽きられちゃうのかなって思うと」

「なんで飽きられると思うの?」

「だって、つまんないし、アタシ」

「つまんないって何?」

「ギャグも言えないし」

「彼女にギャグは求めてねーよ」




とにかく、すれ違いまくってるってわけか




ちひろの言葉が頭をよぎる

そういや……あいつなんか言ってたな

なんだっけか






ああ、そうだ

“相手の心を溶かす努力”……だ




「ナンパに乗り気だったわけじゃないけど、誤解させて、ごめん」


ルリちゃんが俯くと、小さな声がもれてきた


「いえ、……どうせアタシじゃ……」


自虐的なセリフがきこえて、言葉を遮る


「俺は、ルリちゃんの事かわいいなって思ってるよ?」





みるみるピンクに染まっていく彼女の柔らかそうな耳を見て、少し目を細めた