やはりちょっと揺さぶりをかけたくらいでは、どうにも事態は展開しないらしい


「あのさぁ、ちょっと確かめたいんだけど

ナンパについていくって、どういう意味かわかってる?」

「……どういう意味ですか?」



……あれ、そこは素直なわけ??



ちょっとおもしろくなくて、わざとつっけんどんに言い返す


「OKってこと」

「OK?」

「そう、あなたとなら大人な関係になってもOKですよって事」

「…………」

「ナンパなんてさ、下心しかねーわけよ、わかる?」



ルリちゃんが、ハンカチで目をおさえると少し縁が赤くなった潤んだ目をこちらに向けた



「じゃあ、先輩も、そういうつもりで?」

「……は?」

「ナンパ」


話の流れが想定外の方へと向かう


「聞いたんです、友達から」

「何を?」

「長瀬先輩、週末はよく駅でナンパしてるよって」


……げ





ルリちゃんが、今度は両手でハンカチをもみだした

白く小さな手がスカートの上でもぞもぞと動いていて、何かを迷っているような雰囲気



「それで、アタシ……それを確かめるために、駅に……行って」

「ああ、あれはね、彼女のいない友達に付き合ってサ」

「友達が言ってたようにナンパ、してるのを見たから」



それで俺に当て付けを??