パタンと扉が閉まり、振り返るとそこではルリちゃんが大号泣中だった


……え?


カメラの位置を確認してから、彼女の前に中腰になって話しかける


「もうちょっと移動してくれる??

そこだと、カメラにばっちりうつっちゃうからさ」


涙目で鼻をすすりこくんとうなずいた彼女を部屋の隅へと誘導した

隣に座ると、また思い出したように泣き出すルリちゃん


泣かれると、辛い

ってゆうか、ずるい


泣いてるとますます彼女の童顔が幼く見えて、まるで小さい子をあやすように頭を何度もイイ子イイ子する


別に、慰めるのがイヤっていうわけじゃないんだけどさ

「……なんで、泣いてんの?」


俺のその一言は、ますます涙を煽ったみたいでますます泣かせてしまった


「なんかさ……俺って、ルリちゃんの何?」


彼女の動きが止まったように感じて、更に追い詰めるように耳元に口を寄せる


「なんで、他の男の誘いにノッたの?」

「……そ、それは」

「俺が来なかったら、カラオケの後……何されるかわかってた?」

「……でも……っ」


ルリちゃんの言葉の続きを聞こうと少し待っても、そこから何も語られずに時間が過ぎる


「こないだ……週末にさ、駅でキミっぽい子が男に肩組まれて歩いているのを見かけたんだけど

まさかあれもそう?」

「……」


彼女は視線を下に落として何かを思い出そうとしているようだった

突然失念していた何かがよみがえったかのように一点を見つめると、口をとがらせている


何もいわないルリちゃんに少しいらだって「何?」と問い詰めた