実習最後の日


月に一回の定例の朝礼があるらしく、朝から生徒全員が講堂に集合している


教員達が座っている末席に行くと、近くにいた男子生徒達が「真木センセ、今日デート?」と聞いてきた


「え?なんで」

「だって、真木センセがスカートなんてはじめてじゃん」

「……そうだっけ?」


自分のスカートに目線を落とした


「真木センセ、パンツ見せてって……大島くんが言えって」

「言ってねーだろ!!」


ヤイヤイつかみ合っている男子達


「センセはピンクだよね?」

「いや、黒が似合う」



……何の言い争いなんだか


「ほんっと、そんなことばっか考えてるんだね、君たち諸君は」


と苦笑いで返すと、至近距離の目前を背の高い姿が横切っていく

ふわっとよぎった香りが、突然アタシの全身をしめつけた


ぱっとその背中を目で追う


…………聞いたね、絶対

うん、でも怒られるようなことでもないし、大丈夫


そうは思っても、なんだか意味深なかずまの行動に妙な胸騒ぎ


しかもかずまの向こう側にいた小沢さんと目が合う


一緒にここまで来たんだ

と思うと、アタシの心までなんか不穏な雲行き


「何口とがらせてんだよ」


と突然横からほっぺたをつつかれて、ドキッと表情を強張らせた


手をアタシから離して、そのままポケットにつっこんだ長瀬くんが立っている


「へえ、スカートはいてきたんだ……誰の趣味?」



こ、この子は……ッッ!