「少しでもいい。 ほんの少しでもいいの。 あたしに少しでもチャンスがあるのなら…。あたしをセンパイの側にいさせて下さい……。」 最後の言葉は。 緊張と切なさとで、声が震えた。 神様。 本当にあなたがこの世にいるのなら。 この恋を叶えてなんて大それたお願い事はしないから。 せめて…彼の側にいさせて下さい。 凍りつくような沈黙の中で。 私はそれを必死に祈った。