そう言った瞬間。 センパイの表情が固まる。 「いち…のせ……??」 今、あたしが言ったコトバが信じられないんだろう。 センパイは固まったまま、じっとあたしの目を見てる。 「あたしじゃ…伊織の代わりにはなりませんか??」 …心臓がバクバクしてウルサイ。 このまま壊れてしまうんじゃないかと思うくらいに、高まる鼓動。 緊張して吐きそうだ。 手に汗がジンワリにじむ。 呼吸が浅くて落ち着かない。 こんなに緊張する瞬間は人生の中に今までなかった。 逃げられるものなら逃げ出したい。