うーん、可愛くない。
さっきの藤堂の方が俺的には好みだぞ~。
とか思いながら
「ま、そういうコトかな。
少々不本意ではあるけどお前をライバルだと認めてやるよ、藤堂。」
可愛さ余って憎さ100倍。
藤堂の頭をペシンと叩くとアイツは“なんで殴るかな~”とかブツブツ言いながら頭を擦る。
しかも
「ふーん。そっか~、そっか~。
なるほどね~。」
とか言いながらニヤニヤニマニマ笑ってる。(うーん、コイツもドMなんだろうか……。)
ちょっと引き気味でアイツを見てると
「気分いいっスね。」
と、藤堂が笑った。
「は?なんで?」
アイツが言ってる言葉の意味がよくわかんなくて聞き返すと
「だってさ。ずっと男としても上司としても敵わなかった人が…俺をライバルだと、自分と同等だと認めてくれたんスよ??
気分いいに決まってるでしょ。」
そう言って。
藤堂は大胆不敵な目をしてニヤッと笑う。



