「ホント…、高宮は素直じゃないね。」 呆れたように。 だけどいとおしそうに扉の向こうをみつめる部長さん。 伊織は幸せだ。 部長さんはちゃんと伊織を見てくれてる。 イブの身代わりなんかじゃなく“高宮伊織”自身を部長さんは愛してるんだ。 「伊織は…幸せですね。」 「どうして??」 「そんなに部長さんに大切にされてる伊織は…幸せです。」 親友として嬉しかった。 伊織を羨ましいと思う一方で、 伊織には誰よりも幸せになって欲しいと願っているのも本当の気持ちだから。