「はぁっ??アンタね…。」




桐谷慎の緊張感のない一言にガックリきながら、彼に言い返そうとすると



「俺…、そういう高宮が好きだった。」



桐谷慎は私を掴んでいた手をフッとゆるめた。








「優しい高宮も好きだけど、キツくてクールな高宮の方がもっと好きだった。」


「桐谷慎…??」


「タフで強い高宮が大好きだった。
俺だけに見せる甘えた顔も、恥ずかしい顔も、全部全部閉じ込めて…、俺のコトしか考えられないように。
オマエの全てを俺でがんじがらめにしてやろうと思ってたよ。」







そう…呟いて。

桐谷慎は私の頬にそっと右手を触れさせた。








「好きだよ、高宮。
誰よりもキミが好きだよ。俺を幸せに出来るのも不幸にできるのも…、多分高宮しかいない。」






な…に…??

何で突然そんなこと言い出すの……??