1日ぶりの桐谷慎の腕の中。 「おかえり、高宮。」 彼のカラダに抱きしめられると不安も恐怖もなくなっていく。 彼の体温と彼の香水の香りを感じると、心の中があたたかくて優しい気持ちに変化していく。 「桐谷…慎……っ!!」 こんな場所、私は知らない。 心もカラダも何もかもが温かくて、優しくなれる場所は…、私は知らない。 桐谷慎だから。 私の汚くてズルい所を恥ずかしいくらいに知ってる彼だから。 きっと私はこんなに安心できるんだ。 彼の腕の中で… 私はそう思った。