胸の中がギューってしめつけられるように痛くって。 そんなくだらない嫉妬をしている自分がイヤでズーーーンと落ち込んでいると 「ほら、その顔。」 そう言って桐谷慎は私の鼻先をカリッと咬んだ。 「いたいっ!!」 桐谷慎の突然の行動に驚いて。 パッと離れて鼻先をこすると 「あのね~。 俺が近づいたり離れたりする度にそんな顔してたら、ピンとくるよ。」 面白そうに桐谷慎はクスクスと笑った。