わかんない。 桐谷慎。 あなたのホントの気持ちが見えないよ。 私に“好きだよ”って言ってくれる度に。 抱きしめてくれる度に。 ちゃんとあなたは私を見てくれてると思ってたのに……ホントは違うの?? やっぱり…私はイブに勝てないの?? そう思う度に、次から次へと溢れる涙。 そんな私を見て。 目の前の信号が赤になったのを確認すると、 「大丈夫…、落ち着いて。」 早坂さんは私の震える右手を握りしめた。 「大丈夫。慎は…ちゃんと君のことが好きだよ。慎のヤツを信じてあげて?」