「で、でも…」 これはほっとくワケにはいかない量だよ?? やっぱり、知らんぷりして帰るわけにはいかないよ。 しゅーちゃんの奪ったファイルを取り返そうと、腕を伸ばすと 「いいから早くあがれ。 あんまり押し問答続けてると、あの人の顔がどんどん怖くなるぞ?」 腕をグッと捕まれて、そう耳元でささやく。 指された先を見つめると…。 桐谷慎が南極の白クマのように冷たく冷ややかな顔をして…私たち2人を睨んでいた。