「高宮。俺に見とれてたんでしょ?」 「ち、違う…」 恥ずかしくて、顔を背けようとしても桐谷慎に顔を持たれてて動けない。 「ウソ。じゃあなんでそんなに赤い顔なワケ? なんでそんなに潤んだ目をして俺を見てるの??」 正面にいる悪魔な男はそう言って、私の胸の頂をツンッと弾く。 「…アッ……!!」 思わぬ会館に体が震えてコーヒーを落としそうになると 「ほら、高宮。ちゃんとカップ持たなきゃダメでしょ? しっかり持たなきゃ溢しちゃうよ??」 久しぶりに見た悪魔な笑顔で。 桐谷慎はフッと笑った。