あのね。

センパイのそんな余裕のない声を聞いてると、あたしも余裕がなくなるんだよ。





あたしは、伊織みたいに与えられる快楽だけを求める生き物じゃないの。





あたしという女は…

いつだってズルくて、弱くて強い。








欲しくないといいながら、心の底では望んでるの。




誰よりも深い快楽と羞恥を。









「センパイ、責任なんて取らなくていいから。」


「…は…っ?」


「一瞬でもいい。一瞬でもセンパイが楽になるのなら…SEXしよう?」







首筋や耳の中を愛撫しながら

あたしはセンパイを快楽の世界へと誘う。






「同じ傷を舐め合うだけでもいいの。」







あなたが…傷を忘れることができるなら。