二人が出ていってしばらくしても。 あたし達は身動き一つできずに、ただ無言で何をするでもなくつっ立っていた。 しばらくすると。 「やっぱ…無理だわ。」 と言って。 ヘナヘナとセンパイが床に座り込む。 「見ろよ、一ノ瀬。」 そう言って差し出したのはセンパイの両手。 その両手は…小刻みに震えていた。 「俺…、さっきすげぇ動揺した。」 そう言って。 センパイは頭を抱えた。