「そおですかぁ、いや男は思い切りが肝心です」 兼高が大きく頷いた。 「いや、思い切りが悪いばっかりに、家内には五十年間苦労させ続けたのです。今回もきっかけがなければ思い切れたかどうか・・・」 公作は照れながらはる子の顔を見た。