「御園ぉ、しっかり捕まえておけよ。でないと俺が奪っちまうぞ!!」 鉛筆ビルの屋上で、南の方角の空を眺めながら、兼高は久しぶりにタバコの火をつけた。 初秋の高い空に昇って行く紫煙が、兼高には飛行機雲のように見えていた。