「米山ご夫妻は、どうしてるでしょうかね」 東京駅で二人を見送ってから二週間、瑠美はデスクでぼーっとしていた。 「さあな、お元気だといいな」 兼高がコーヒーをすすりながら答えた。 「わたし、郵便物取ってきます」 瑠美はのらくらと立ち上がった。