時計を見ると6時をまわっていた。
「俺…かえるわ…」


玄関を開け私に手を振ってくれた。
「じゃーな」
「明日も学校くるの?」
「こねーよ。おまえじゃねえーんだから」
「…そっか」


今は夏休み真っ最中。
私は、補習で夏休みは1週間だけ。
そのくせ、頭のいい叶多にぃ。
今日は、体育祭の集まりだったらしい。



「じゃーな」
「バイバイ」



「いつでも遊びにきていいからね」
「わかった。ちゃんと勉強しろよ」


そういって、叶多にぃはかいっていった。




毎年、この日は心が寂しくなる。
叶多にぃがみなねぇに連れられていきそうで…怖い。




私…好きだ。
叶多にぃのこと。


そうずっと小さい頃から好きだった。