一週間後。 一通り事を終え、片付けも終わり、落ち着いた頃。 コンコンとドアをノックする音が聞こえた。 「莉央、入るわよ?」 お母さんがドアを開ける。 「なに?」 「これ…黒崎さんから。自分に何かあった時、渡すようにって言われて……」 そう言って私に一通の手紙を差し出す。 私はなかなか受け取れない。 「…気持ちが落ち着いたら読みなさい」 お母さんは手紙を机の上に置くと部屋を出ていった。