俺様☆執事にご用心!


私と斗基が作業を終えると、係員の人が私に話し掛けてきた。

「失礼します。あの、この骨、良ければ…」

そう言って私に細い骨の入った小さいビンを渡す。

「これは…?」

「左手の薬指の骨です」

……左手の、薬指…。

私は黙って受け取り、その骨を眺めた。

そして、大事に握ると私は一礼して斗基の所へ戻った。

「なんだ、それ?」

「なんかくれるって…。大事にしないと」

斗基はじっと、私の手に包まれているビンを見つめた。