校門の前には既に斗基の車があった。

「莉央!早く乗れ!」

斗基が窓から顔を出す。

「一体、何があったの…?」

私は車に乗り、斗基に尋ねる。

「黒崎さんがさっき急に血を吐いて…っ…」

「血…?」

「ああ、労核の症状の一つなんだが、それが原因で呼吸困難になってて…」

「……呼吸…困難…」

私は頭の中が真っ白になった。

「…やだ……」

納得できない……!