7月20日。

今日は終業式。

校長の長い話を終えて、教室に戻った時だった。

突然、携帯が鳴り響く。

【着信:樋浦 斗基】

…なんだか、すごく嫌な予感がした。

「…はい?」

「莉央?!今学校だよな?帰る支度して校門で待ってろ、詳しい話は後だ!!」

「えっ…え?ちょっと!」

斗基は私の声を聞かずに電話を切った。

私はとにかく急いで帰る支度をする。