「昔から斗基はあんな感じだから大丈夫です。…それより」

「へ?」

急に暖かい温もりが私を包む。

「やっと…二人きりになれました…」

「えっ…と、黒…崎さん?」

私は突然の出来事に心臓を跳ねさせる。

「お嬢…莉央様……」

どうしよう、心臓の音聞こえちゃいそう…っ。

「……私は、死ぬかもしれません」

「…え?」

「昔、本で読んだ事があります。この症状は、『労核』によく似ている」