「斗基の分なんて、私が自分のお小遣で買ってくるわけないじゃない!二個しか買ってきてませんーっ」

私は斗基に向かってベーッとすると、黒崎さんに一つプリンを渡した。

「ここのプリン、黒崎さんよく買ってきてくれてましたよね?なんか久しぶりに食べたくなっちゃって…」

「なーんだ、二個しかないなら、もう一個は俺と莉央で半分こだな!」

斗基はそう言って袋からもう一つプリンを取り出す。

「全く、成長しないな斗基は…」

黒崎さんはコツンと斗基の頭を叩くと、
「お嬢様の前で、お行儀が悪いですよ」
と注意した。