それからまた、一ヶ月が過ぎた。

私は完全に学校に復帰し、放課後に病院に寄ってくという習慣が続いた。

黒崎さんは一時は病状が安定したものの、身体は弱っていく一方だった。


「黒崎さん♪今日はプリン買ってきたの!一緒に食べよう」

病室に入ると既に先客がいた。

「おかえりなさいませ、お嬢様」

「おかえり、莉央。俺の分ももちろんあるんだよな?」