俺様☆執事にご用心!


「おい、莉央」

私は振り返る。

「お前…泣くなよ」

斗基が心配そうに頭を撫でる。

「斗基…。心配してくれて…?」

「ばっ、違っ…そういうんじゃなくて…っ、その…お前が泣くと黒崎さん、治るもんも治らなくなるだろ?」

顔を真っ赤にして否定する斗基。

「うん…そうだね…っ」

私は少しだけ嬉しくなって、斗基に向かって微笑んだ。