病院に着くと、斗基は私を先に降ろして車を駐車しに行った。 私は一足先に黒崎さんの病室に向かう。 お医者さんが言うには、空気感染の心配はないらしい。 だから、私も安心して接する事ができた。 「黒崎…さん、気分はどう?」 「…お嬢様…、毎日毎日ありがとうございます…」 黒崎さんは少し大変そうに起き上がる。 「起き上がるの、大変ですか…?」 私はすぐ支えるが、黒崎さんは大丈夫だと笑う。