「そっか。早く復帰されるといいね」

「莉央も早く学校来なよ?みんな待ってるから」

美紗が私の頭をクシャッと撫でる。

「うん。ありがとう」

「それでは、私が門の外までお送りいたします。お嬢様はお支度を」

「わ、分かってるわよ」

私は自分の部屋に戻って着替えを始めた。

…分かってる。
いつまでも甘えていられない事も、黒崎さんの病気の事も…。

黒崎さんが、大丈夫じゃないって事…も。