私、逢坂 莉央。

お父さんは逢坂コーポレーションの社長。
つまり、私は社長の娘。

「お嬢様、お迎えに上がりました」

黒のスーツの男性が運転席から降り、後部座席のドアを開ける。

「ありがとう、黒崎さん」

私の執事の黒崎さん。
イケメンで、優しくて、大人で私の自慢の執事。

「今日のこれからのご予定は?」

「今日は友達が遊びに来ることになってるから、客室の準備お願いできる?」

「かしこまりました」

黒崎さんの返事を聞くと、私は満足気に窓の外を見た。