「うん…っ」 ギュッとより強く抱きしめ返した。 そんなのわがままじゃない。 あたしだってずっとずっと凌の隣にいるのはあたしじゃなきゃ嫌だ。 あたしを幸せにするのは凌じゃなきゃ嫌だ。 「よかった…」 泣きじゃくるあたしをそっと離して、あたしの左手をとった。 わたしの指にぴったりなサイズの指輪をはめてくれた。 …もちろん薬指に