現代戦国時代3

「黙りやがったか。おい、お前、ガキを突いてこい。こいつに吠え面をかかせてやろう」

「良い考えだ」

槍を持った敵兵が、こちらに背中を向けて歩く子どもの方へ駆け寄る。

先手を打たれた。

根津は両足に力を込め、敵兵を追う。

「どこへいく気だ!」

刀を振り上げ、横から降り下ろされる。

カン!

勝手に手が動き、手甲で斬撃を弾いた。

「止めろーー!」

「な……」

根津は槍を持った敵兵の横腹に右ストレートをぶちこんだ。

メリメリと骨を砕く感覚が拳に伝わってくる。

「ぐわ…!」

ばたりと倒れ込む敵兵に気づいた子どもは、びっくりした様子で根津を見た。