現代戦国時代3

「とりあえず院長には医務室で丸薬を作り続けてもらいます。謙信様は、軍の指揮をお願いします」

「わかった。孫市殿、先に行っておいてくれ。支度をしてから私も出る」

天守閣を出て、孫市は医務室に再び駆け込んだ。

「院長、丸薬を作り続けてください!!」

「わかってんよ。二人の治療が終わったら、作っておくよ」

未だに眠り続ける二人。

治療にあたる院長と根津を確認して、孫市は城門へと向かった。

城門にはすでに大量の兵士が集まっている。

その先頭に馬に乗った政宗、謙信がたっていた。

「皆、いよいよ戦いだ!天下をとるには勝つしかない!いくぞ!!」

政宗を先頭に騎馬隊が勢いよく出ていく。

「聞け、雑賀衆!!我々は政宗様の援護にあたるぞ!私に続け!」

孫市は高らかに叫び、城門を出ていった。

「頼むぞ……」

残された謙信は希望を込めて、そっとつぶやいた。