孫市は走りながら、丸薬を口に含んだ。
いつ麻痺毒が城に行き渡るかわからない。
「謙信様!」
孫市は謙信に会うために天守閣にあがった。
謙信は鎧を着込み、戦の準備をしていた。
「孫市殿……」
「これをお飲みください。麻痺毒予防の丸薬です」
「おお……わざわざ」
謙信は丸薬を受けとると、すぐに口に含んだ。
「孫市殿、今回は私も戦場に出ようと思うが、よろしいかな?」
「そんな……」
「大将が怯えていては、士気が上がらない。毘沙門天の加護があるかぎり、私は戦える」
言っても聞かなそうな謙信に孫市は仕方なく同意した。
「相手がどれほどか知りたいところだが……」
言葉につまる謙信。
こちらには、今佐助がいない。
唯一の単独での偵察が可能な人材がいない痛手だ。
いつ麻痺毒が城に行き渡るかわからない。
「謙信様!」
孫市は謙信に会うために天守閣にあがった。
謙信は鎧を着込み、戦の準備をしていた。
「孫市殿……」
「これをお飲みください。麻痺毒予防の丸薬です」
「おお……わざわざ」
謙信は丸薬を受けとると、すぐに口に含んだ。
「孫市殿、今回は私も戦場に出ようと思うが、よろしいかな?」
「そんな……」
「大将が怯えていては、士気が上がらない。毘沙門天の加護があるかぎり、私は戦える」
言っても聞かなそうな謙信に孫市は仕方なく同意した。
「相手がどれほどか知りたいところだが……」
言葉につまる謙信。
こちらには、今佐助がいない。
唯一の単独での偵察が可能な人材がいない痛手だ。

