鉄扇の一撃。

俺は諦めることなく、クナイを振りきった。

「おわっ!」

鉄扇が風にあおられ、秀吉は無防備になる。

「うぉぉ!!」

俺はガードの空いた腹に、思いきり拳を打ち込んだ。

思ったよりも凄まじい勢いで秀吉が飛んでいく。

「あれ?」

力は込めたが、あそこまで吹き飛ぶとは……

秀吉の衣服には何やらしわがよっている。

先ほど殴ったあたりだ。

「いてて……こんなに効くとは…」

秀吉はかなりのダメージを受けたようで、足元がおぼつかないようすだ。

「なるほど…」

俺はとあることに気づいた。

もし、これが確かなら、秀吉を倒すことができる。

「いくぜ……これでとどめだ」

「へへ……そいつは困るなあ」

俺はクナイを構え、最後の一撃のために力を込めた。