「サナダ?」

「君も真田十勇士だったんだね。さすがだよ、彼の人を集める力は…」

孫市はどこか皮肉を込めたような言い方だった。

昔の仲間を思う気持ちがそうさせたのだろうか。

「あの……俺…絶対に次は勝ちますから。そしたら、もうこんな悲しい思いはしなくていいんですから」

「ははは。いい心意気だ。身を滅ぼさない程度に行こうか」

俺たちは馬を走らせた。

決意を新たにして………