「あなた方が城下町に来たのは報告を受けていましたから。迎えに上がろうかと思いましてね」

「なるほどな。ちょうど出るときだったわけだな」

謙信と対等に話す院長。

そんな人はこの城にも数少ないが、院長がいったいどんな身分なのか気になるところだ。

「佐助。君には別件で話がある。ついてきてくれ」

「あ……はい」

「じゃあな。また会おう」

院長に別れを告げ、俺と謙信は再び天守閣に上がった。

「大変だったろう?あの人は、身分なんて気にしない方だからな」

「はい……でも、とても好い人に見えましたよ」

「それなら良かった」

天守閣には伊達政宗、雑賀孫市が待っていた。

トップ二人だ。

謙信を含めれば、連合のトップ勢揃いだ。

「よう、面と向かうのは久しぶりだな?」

政宗が真っ先に口を開いた。

孫市は、銃の手入れをしている。