あたしはふとあることを思いついた。 「あの、迷惑じゃなかったらこの子の名前、考えてくれませんか」 あたしがそう言うと、不良くんは目を見開いて驚いていた。 ま、そりゃそうだよね。 多分、こんな事を言うのはどの世界探してもあたしだけだと思う。 自分でもそう思うけど、この子を助けてくれた不良くんに、名前を決めてもらいたいと思った。 「名前って…おれが? そう言うのは、その子の親父と決めなくていいのか?」