晶奈が俺を、ねぇ。 そんなの、小学生んときから分かり切ってることだ。 でも 俺の気持ちはない。 晶奈に、気持ちはない。 「………はぁ。」 学校につくと、痛いくらいの視線が突き刺さる。 そりゃそうだ。 俺も晶奈も、誰かと二人並んで登校だなんてしたことがないからな。 「きゃぁあ!!下屋敷先輩と会長だ!!」 「うそっ、超お似合い!!」 「羨ましいなぁっ」 さっきから聞こえてくる言葉。 晶奈はご機嫌な表情で、靴を履き替える。 ……お似合い ねぇ? 褒められてるのかわかんないな。 .