図書室でキミと~秘密事は図書室で~



眼鏡をクイッと指で押すのは、俺なりの照れ隠し。



まぁいいか。


中学生の男子みたいでも

自分のキャラじゃなくても



必死になることは悪いことじゃない。


想いを伝えようとするのは

悪いことじゃないんだ。



「頑張ってね、会長。あたしは会長の味方よ♪

もちろん、報告してよね?」


「あははっ……はい。」




先生が味方だなんて心強い。


微笑んで頷いてから、再び彼女を見た。



黙々と書類を書いて……ぁ。

終わったみたいだ。



「先生、終わりました。
あの……あのお花、見せてもらってもいいですか?」


「いいわよ。全然お手入れしてなくて…」

「少しいじっても…?」


「ありがとう。お願いするわ。」




先生の返事にニコッと笑って、ピンクやら黄色やら華やかな鉢植えに向かった。


……花、好きなのかな。





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