図書室でキミと~秘密事は図書室で~


……よし。

まずは保健室だな。



橘くんが去ってから、ゆっくり立ち上がり

彼女の肩に手を回す。



……と、余程びっくりしたのか肩を跳ねさせている。


逆にこっちがびっくりするな。



一瞬離しかけた、細く、か弱い肩をもう一度支えると

少し頬を赤くさせた中川さんが言った。




「っせ、先輩!!自分で歩けますから!!」




「近過ぎる。」

彼女の顔にはそう書いてある。


しかし、離れるワケにはいかない。

離れたくない…と言った方が正しいか。





「いいから。
足、痛いんでしょ?」



と言い、抜け出したりしないよう手に力を込めて抱き寄せた。




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