階段を駆け上がる音…


玄関のドアを開けると
そこには息をきらせた貴方…



「遅くなってごめん!
ただいま、会いたかったよ。」

貴方はそう私の耳元で呟き、
大きな腕で私を抱き寄せた。


「大好きだよ柚…」


あぁ…
朔也はずるい
そんなこと言われたら
許しちゃう


「柚も…好き」



それから貴方は
私の作った
マドレーヌとクッキーを
とても美味しいと
抱きしめながら褒めてくれたね

お菓子に負けない位の
甘い、台詞と声で…

私を包んでくれた。