望美 ~ママ、離れないわよ。私は絶対に!~

「ヒィィィ!!!」
「キャアア!!!」
と驚き、慌てふためる看護師達。



「何なんだ!!何なんだこれは!!」



「ヒィィ!!!」
「キャア!!」

「ヒィィィ!!!」


何ということであろうか……。
政子の膣の奥、子宮の方からまるで『硫酸』のような強い化学物質の液体が放出されたのだ!!!




「ギャアアアアアーー!!!!!」



雄叫びをあげ狂乱する医師。


ほとんど意識の無い政子は、「望美…。望美…。」と繰り返し、周りで起こっている状態に気づいていない。




そして、
「ウギャアアアァァァーーーーー!!!!!!!!」

と言い、暴れ狂いながら医師は分娩室から出て行ってしまい、病院を突き抜けるように走り、消えていってしまった…。















分娩室の外で義昭は、中の様子が気になり、政子を心配している。

(何だ?さっきの医師、顔を手で抑えて暴れ狂いながら出て行ったけれど…。何か、手の皮膚も変形していなかったか?火傷みたいに…。
それに、看護師がやたらバタバタと出入りしていて慌ただしいな……。)


ただならぬ不安が漂っている。