「今日も晴れー!」

私は窓からもう宇宙が見えそうなくらいの空を見上げる。

「ココはいつも晴れじゃん(笑)」

後ろを向くと、亮平は後ろでマグカップを持ちながらお湯を注いでた。
コーヒーの匂い。
ミルクが注がれ、砂糖がサラサラと入ってゆく。

ココは「あの世」と呼ばれ、「天国」とも呼ばれる。
想像をはるかに超える街があった。
だから 今生きている人々が過ごす場所とほとんど変わらない。
ただちょっとさみしいだけ。

今生きている人々…

「あ……」

自然と声が漏れた。

「どうした?」

「ううんッ ただアレからかなり経ったなって」

「アレ?あ、そーだなぁ~!元気にやってるかな」

私達は二人で雲の下を見下ろした。