風がふわりと吹いた。
「ホラ、行こっか」
亮平君は勢いよく立ちあがり、私に手を差し出す。
私は彼の手を取り、立ち上がる。
ゆっくりと歩き始めた。
彼がいて、よかった。
彼に出会えなかったら私はあの人の本当の愛を知ることはできなかった。
「あ、あのさッ」
「ん?」
歩いている足が止まり、こちらを向く亮平君。
「りょ……りょぅ……」
「亮平って呼んでいい?」って言う一言を言えず、もじもじしていると、亮平君はニコニコして、
「亮平……って呼んでいいからな」
前を向いてまた歩き始めた。
いつもの着なれた制服のポッケに手を突っ込んで、空を見上げて、
「あー!!!」って大声で叫んでいた。
「亮平……」
その姿があの頃のようで、愛おしくって……
この時、照れてるような微笑んでいるような息を感じた。
この先もこの気持ちが続くといいな……
私は走って亮平を後ろから抱きしめた。
「ぅわッ!ど、どッどぉしたんだよ!いきなり……」
亮平の顔を見上げると顔が赤くなってクスっと微笑んでいた。
自然と私も微笑んでいた。
「大好きだよ…亮平…」
そうポツリと言うと、
「うん。俺もだよ…」
さらに顔を赤くしてはにかんでいた。
今度は二人手をつないで、歩き始めた。
この先、素敵な関係を築けたら……
私はそれでいい……
大好きな亮平。
教えてくれた章汰。
生まれ変わってもまた出会えますように。

