「‥‥‥ カ エ シ テ ‥」


刹那
銀色に輝く物体と共に、腹部に向かい突進して来ていた・・・


ドスッ‥‥


鈍い音のした腹部を覗くと、紙袋の上からナイフが刺さり、太陽光で眩しく煌めいていた。


荷物ごと女性を突き飛ばし、頭の整理を試みるが、何が起きたのか理解出来ない‥‥


刹那
荷物からナイフを抜いて再び突進を受ける。


咄嗟に身をかわし
ナイフの握られていた腕を掴んだ時、視界の端で亨先輩は呆然と立ち尽くし震えていた。


『 ヤ ク タ タ ズ 』


頭の中で認識した瞬間

戦闘モードで格闘していた。


この手を離したら殺られる。

本能が体を突き動かしていた。